歳月を経て見えてくる景色
11月は数秘術で診ると「7:休息」の月だ。
一旦立ち止まって、息を整え、今いる自分の位置を確認して向き合う月である。
2021年も後半になり、あっという間に季節も秋から冬に変わろうとしている。
65歳の今、これまでの年月を想うといつも「あっという間」だ!
おそらくその時々は悲しい時、苦しい時、嬉しい時と様々な時を過ごしていたのに、今思うと全てが「あっという間」だった。あっという間に学校を卒業して、あっという間に結婚して、あっという間に子育てを終え、「あっという間」に子供たちは大人になって今は夫婦二人の生活だ。
多分歳をとるとそんな風に感じるものだと思っている。
人生100年の時代、65歳なんて、まだまだ若いと言われているが、明らかに60歳を過ぎたあたりからもう若くはないのだと実感する。
数秘術では人生を一つの山⛰に例えるが、先日ラジオの人生相談で精神科医の高橋龍太郎さんが、「60歳を過ぎたあたりから私たちは下り坂に向かう」とおっしゃられていた。若いときは一生懸命上を目指して登っていく。その時は登坂。周りをゆっくり見るゆとりもなく一生懸命上へと前に進むだけ。
でもある時点から下ることにより今まで見えていなかった周りの景色を観るゆとりも出てくる・・・というような言葉をおっしゃられていた。相談者は65歳の方で私と同い年。体力や気力の衰えで、今まで出来ていた出来なくなったことへの不安を訴えていました。先生は「人間は命を細く長く温存しようとして少しずつ体力を衰えさせながら無理をしないように身体がそうなっているのだと思う」という旨のことを言われていた。
今は若づくりで年齢不詳に見える人やSNSなどで若さや健康をアピールする人をみて焦りや不安を抱えやすいが、年相応に身体は変化していくものだと思う。
若いときに出来ていたことが今できないといって気に病むことはないのだ。私も日々それを実感するけれど、今やっと見える景色を楽しんでいこうと思っている。
季節(とき)はあっという間で、待ってくれない(笑)